数年前から一般家庭の間でも普通になってきた「中学受験」ですが、
2020年の未曾有の災害であるコロナの蔓延により、2021年度の入試からは状況が読めなくなりました。そんな中、中学受験の平均受験校数はどう変化していくのでしょうか?一人当たりの平均受験校数や受験動向などをまとめました。
目次
中学受験の平均受験校数は?
2021年度、中学受験の平均受験校の数は一人当たりどれくらいでしょうか?
SAPIX(サピックス)小学部 教育情報センター本部長の広野さんのインタビューをしたリセマムのサイトによりますと、
例年では、
- 1人あたりの平均出願校数は7校、実際に受験するのは5校
といわれていますが、2021年度に関してはコロナの影響で、1人あたりの出願校数が減ると予想されていました。
また、受験情報サイト「eduNavi」では、2021年に中学受験をする家庭向けに何校を受験予定かのアンケートを実施したところ、
- 5校・・・21.5%
- 3校・・・20.3%
- 4校・・・19.6%
という結果になりました。(実施期間:2020年11月10日~12月3日、回答数757)。
eduNaviの情報を見ますと、3校~5校が同じくらいの人数であるということになりますので、今までの中学受験の平均受験校数の傾向である
「7校出願して5校うける」
というスタンスからは減っている傾向にあるかもしれません。
また、2021年4月に実施したこちらのサイトの独自アンケートによると、下記のような結果が出ました。
結果としては、上位から
- 6校:31.1%
- 4校:20%
- 5校:17.8%
になりました。
4~6校が通常ということになります。
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平均受験校数はコロナ禍により変化
先ほど中学受験の平均受験校数がコロナによって減るのではないか、とSAPIX(サピックス)小学部が伝えている理由としては、
- 1月受験を控える人が実際に増えていること
- 遠距離通学を敬遠していること
- 体力を考えて午後入試をやめること
が、挙げられていました。
では、実際に現段階での出願状況はどうでしょうか?
詳しく全体の出願方法を確認したいかたは、下記の記事を参照にしてください。
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受験校選びにも変化がみられる(2021年の結果で分析)
昨年度の出願数で、受験校選びの分析をしました。男子東京都の一部の出願数の昨年対比は、
- 開成 最終昨年対比 98%(微減)
- 麻布 最終昨年対比 87%(減少)
- 武蔵 最終昨年対比 97%(微減)
- 海城 最終昨年対比 101%(2日日間平均微増)
- 攻玉社 81%(減少)
- 駒場東邦 107%(増加)
- 独協
- 高輪 110%(4日間平均増加)
このような結果でした。
参考:東京都男子校2021年出願結果(日能研HPより抜粋)http://www.chu-jukennavi.net/pdf/sokuho21/tokyo/tokyo_sd20210302.pdf
チャレンジ校への受験が減少していることが予想される結果です。
また、最近話題であったり新しいことを取り入れている学校に人気が出てきているように感じられます。
9月に開催された御三家の学校長インタビュー「伸びる子の特徴とは?」などはとても興味深いものでしたので、
興味があるかたは下記関連記事を参考にしてみてください。
-
伸びる子の特徴とは?男子御三家校長が語る伸びる子と親の関わりかた【中学受験】
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続きまして、神奈川県では、
- 聖光学院 最終昨年対比 84%(減)
- 栄光学園 最終昨年対比 98%(微減)
- 浅野 最終昨年対比 98%(微減)
- 慶應普通部 最終昨年対比 95%(微減)
- サレジオ学院 最終昨年対比 117%(2日日間平均増加)
- 逗子開成 最終昨年対比 105%(3日間平均増加)
聖光学院は減少、栄光学院と浅野は微減で終了しました。こちらも東京都と同じくチャレンジ校への受験は減少しています。
かわって、サレジオ学院、逗子開成などが人気となっています。
安全志向も当然あると思いますが、
コロナ禍にいち早くパソコン学習を取り入れ、授業を開始するなどの
ICT環境に力を入れている学校に注目が集まっていることも事実でしょう。
参考:神奈川県男女2021年出願結果(日能研HPより抜粋)http://www.chu-jukennavi.net/pdf/sokuho21/kanagawa/kanagawa_sdj20210226.pdf
女子校では、更に人気が堅調です。御三家はこのような結果です。
- 桜蔭 最終昨年対比 105%(増加) 締切
- 雙葉 最終昨年対比 92%(減少) 締切
- 女子学院 最終昨年対比 91%(減少) 締切
桜蔭以外は減少したものの、ほぼ昨年度と変わらないといってもよいでしょう。
また、昨対比で受験数がプラスの学校には、
- 鷗友
- 晃華学園
- 女子美大付属
- 実践女子学園
- 富士見
- 山脇
- カリタス
- 日本女子大付属
- フェリス女学院
などが挙げられます。
参考:東京都女子高2021年出願結果(日能研HPより抜粋) http://www.chu-jukennavi.net/pdf/sokuho21/tokyo/tokyo_sj20210226.pdf
また、慶應・早稲田など、付属校に関しては出願数の増加と減少の学校がわかれています。
出願数増加の学校
- 慶應中等部
- 明大中野
- 法政大学
- 中央大学付属横浜(女子)
- 日大一中
- 日大二中
- 日大豊山
出願数減少の学校
- 慶應普通部
- 早稲田実業 女子 男子
- 早大学院
- 早稲田中学校
コロナ禍で付属校が人気が出るのだろうか、と思っていましたが、学校によって違うことが数字からわかりました。
参考:東京都共学2021年出願結果(日能研HPより抜粋) http://www.chu-jukennavi.net/pdf/sokuho21/tokyo/tokyo_sk20210226.pdf
神奈川県共学2021年出願結果(日能研HPより抜粋)http://www.chu-jukennavi.net/pdf/sokuho21/kanagawa/kanagawa_sk20210225.pdf
まとめ
中学受験の平均受験校数は2021年受験に関してはコロナ禍の影響もかなり大きく、減少傾向にはありますが、5校~3校くらいということがわかりました。
また、人気の中学校もまた例年とは違った形になってきているようなのでとても興味深いです。
平均受験校数は是非、参考にしてみてください。
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