2020年9月に日経によって開催された中学受験フォーラム。
御三家の校長先生が各学校に関して語る場面がありました。
そこでは、武蔵中学校への質問で大学合格実績低調である現在に対しての今後を問う場面がありました。
この記事では武蔵中学校校長先生の回答に関してご紹介したいと思います。
武蔵中学校の大学合格実績低調に関する回答
フォーラムでの質問はこのようなものでした。
武蔵中学校校長先生への質問:父親も武蔵中学校出身で、武蔵の良さは知り尽くしているつもりですが、以前に比べて、大学進学実績が低下気味なのが気になります。。。大学入試改革、英語4技能、教育のICTかなど中高での学びに変化が求められる時代ですが、武蔵でも対応可能でしょうか?
武蔵を受験をするつもりでいるご両親やお子様にとって気になるポイントでもあると思います。
さて、杉山校長先生の回答としては以下のものになります。
「「武蔵愛」という言葉がありますが、そういうお父様の質問ですね。
学びに変化が求められる時代ということですが、武蔵だからこそ、対応可能だと思っています。大学入試改革に関しては、昔から武蔵がやっていることなのです。特に、思考力や読解力などもそうです。
去年着任してから1年間全教員の授業を見てきましたが、特に英語に関しては飽きさせない授業作りをしています。ですので、お父様には上書き補正をしてもらいたいと思います。
ICT化も、先進的ではありませんでしたが、コロナによって変化をし始めていると言えます。
大学進学実績は麻布開成と比べると東京大学などの合格実績は実際に下がってはきています。そういうことを踏まえて、「新生武蔵」の一つの柱では、進路希望の実現を全教職員の共通目標にしました。10年後、20年後の人づくりを目指しています。目先にとらわれないということです。高校卒業後の進路にも向き合うつもりでいます。
そのために、たった1度の人生を何にかけるのか、色々な視点から考えさせるということ、そしてもう1つはそのための確かな学力をつけることです。
やりかたは色々あります。共通目標を元に教員も考えています。進路希望を実現していく中で結果として実績もあがってくると思っています。」
ということでした。
武蔵中学校の大学合格実績
武蔵中学校は御三家の中で大学合格実績が低調であると最近言われているのはこのような結果からもあります。(公式HPより)
新御三家も出てきた中で、武蔵が御三家を維持するためにはやはり大学合格実績が関係していると世間でも思われているのでしょう。
とはいえ、大学名がステータスであった時代は終焉を迎えています。
例えば、現在のコロナ禍の状況からはまさに大学名などよりも、いかに学びを続けられるか、将来に結びつく学びが出来るのか?というところが大切になってきています。
世界の大学力ランキング(イギリスの高等教育専門誌「THE(Times Higher Education)」)では、東大で36位です。
アジアのトップは、20位に入った中国の清華大学。23位の北京大学、70位の復旦大学など中国からベスト100に6校が、全体には91校がランクインしています。
シンガポールからはシンガポール国立大(25位)など2校がベスト100にランクイン。韓国からはベスト100にソウル大(60位)など2校が、全体に35校がランクインしており、日本はベスト200の校数は前年に続き中国と韓国を下回っているのが現状です。
こういった世界から見た日本の現状を見ていると、
中高生時代に、いかに様々な経験をさせてくれるかというとことは大学実績よりも大きなポイントとなってくるように思えます。
そういった視点から見ていくと、武蔵の校風はとても魅力的に感じられるのではないでしょう。
武蔵中学校に関する教育内容や人気などの記事はこちらの記事にも記載していますので、是非確認してみてください。
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